性格の不一致 | 大田区の離婚・慰謝料請求に強い弁護士

京浜蒲田法律事務所
初回相談無料

[まずはお気軽にご電話ください]

 03-6424-8328

平日:9:00〜21:00

メールでの相談予約随時受付

性格の不一致

性格の不一致は離婚原因となるか?

性格の不一致は、価値観の相違、考え方の違い等とも表現されるものであり、離婚原因として頻繁に主張されるものの一つです。お金の使い方(金銭感覚)、子育てや教育方針、実家の両親との距離感・関わり方など、夫婦間で性格の不一致が生じる事柄は様々です。
こうした小さなすれ違いや諍いが性格の不一致として積み重なっていき、ある時点から「離婚したい」という思いが生じるものと考えられます。

夫婦は、生まれてきた環境も育ってきた環境も違うため、多かれ少なかれ、性格が違うことは想定した上で婚姻することになります。

そのため、性格の不一致や価値観の相違があるだけで直ちに離婚原因となるわけではなく、こうした性格の不一致に起因する喧嘩、トラブルが積み重なり、夫婦間の信頼、絆が喪失し、婚姻関係が破綻したと認められることが必要になります。

離婚裁判においても、性格の不一致だけをもって離婚原因になると証明することは簡単なことではなく、多くは、性格の不一致以外のDVや長期間の別居といった要素も合わせた上で、婚姻関係が破綻していると認められているのが実状です。

性格の不一致に関する裁判例

性格の不一致に関して離婚を認めた裁判例として、以下のものがあります。

知的水準が高く神経質な夫から、夫に劣等感を抱いてヒステリー性発作を数回起こした妻に対して離婚訴訟が提起された事案において、第一審の裁判所は、夫婦関係が破綻したのは夫のわがままであるとして、夫の離婚請求を否定しました。しかし、控訴審の裁判所は、最大の破綻原因は、夫婦間の生活観、人生観上の隔絶(性格の不一致)であり、両者の生活観、人生観はそれぞれの本人にとっては価値あるものであるから、妻だけでなく夫も非難することはできないなどとして、夫の離婚請求を認めました(東京高等裁判所昭和54年6月21日判決)。

妻は活発な性格であるのに対し、夫は、真面目な反面やや柔軟性を欠き、感受性の強い妻に対して度量のある態度を取ることができず、妻の話に耳を傾けようとしなかったために、妻は夫との生活に耐えられず、顔を見るのも嫌という状態となり、同居11か月、別居6年8か月でなされた離婚訴訟の事案について、裁判所は、婚姻関係はすでに回復しがたい程に破綻しているところ、その主な原因は、夫婦間の精神的不協和(性格の不一致)にあり、婚姻破綻の責任が専ら妻にあるとするのは妥当でなく、夫の行動も重要な要因となっているとして、妻の離婚請求を認めました(横浜地方裁判所昭和59年7月30日判決)。

逆に、離婚を認めなかった裁判例として、以下のものがあります。

開業医で4人の子供がいる夫から、妻に対して、性格の不一致を理由に3年以上別居した後に離婚訴訟が提起された事案について、裁判所は、細やかで几帳面な夫と、大まかな性格の妻とは冷却状態にあることは認めましたが、その冷却状態の原因につき、夫婦双方が相手を理解し合い、長短合わせて受容し合う気持ちを欠いていた点にあるとして、将来互いに努力し合うことによって克服することができるとして、夫の離婚請求を否定しました(札幌地方裁判所昭和50年3月27日判決)。

離婚・男女問題無料相談ご予約。
まずはお気軽にお問合せください

初回相談無料  03-6424-8328

平日:9:00〜21:00

お問い合わせ