特別受益を受けた財産も遺留分の対象となる?
特別受益につき遺留分侵害額請求を検討すべき事例 結論からいって、特別受益を受けた財産も遺留分の対象となります。 特別受益とは、相続人が、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた場合のことです。 そして、相続人に対する贈与(婚姻若しくは養子縁組のため又は生計の資本として受けた贈与に限る)は、相続開始前の十年間にした...
遺留分の放棄について
1、遺留分の放棄とは 遺留分の放棄とは、被相続人(遺言者)の生前又は死後に、遺留分権利者が権利を放棄することです(民法1049条)。 一般的には、被相続人が生存している間に、被相続人から遺留分権利者に対して、一定の代償を行う見返りとして、遺留分を放棄してもらうという形が取られます。 例えば、被相続人が会社を経営しており、長男に会社を継がせるために、資産の多くを長男に相...
遺留分侵害額請求の流れ
遺留分侵害額請求の流れをより細かく確認しましょう。 遺留分侵害額請求を行うに当たっては、 1、相続人は誰なのか。 2、相続財産はどの程度あるのか。 3、具体的な遺留分侵害額。 この三点を確認する必要があります。 1、相続人の調査と確定 遺留分の割合は、相続人を確定したうえで、法定相続分に応じて、算出します。 そのため、個別の遺留分の割合を知るためには、相続人...
他の相続人から特別受益を主張された場合はどうしたらいいのか
一部の相続人が被相続人からの生前贈与や遺贈、死因贈与等で特別な利益を受けている場合は、特別受益に当たります。 この場合、特別受益の持ち戻しを行って、みなし相続財産を計算し、特別受益者の特別受益分が差し引かれることになります (詳しい計算方法はこちら)。 特別受益と主張される側としては、被相続人が亡くなった後の遺産分割において、遺産分割を受け...
遺産分割協議が遅々として進まない場合はどうしたらよいのか
1、遺産分割協議が進まない原因 相続人が複数いる場合は、その相続人(共同相続人)の間で、遺産分割協議を行わなければなりません。 共同相続人は、一般的には、親や兄弟の関係にある人たちでしょう。 兄弟の誰かが既に死亡している場合は、甥や姪が代襲して相続人になることもあります。 不仲な家族や複雑な事情がある場合は、親や兄弟の住所が分からず、連絡が取れないこともあり...