依頼者(妻・50代・パート)と夫は婚姻歴20年近くの夫婦であり、未成年の子供が2人いました。依頼者は、夫に女性の影を感じたため、確認したところ、夫の携帯電話から別の女性のメールのやり取りが出てきた他、ラブホテルの割引券等もでてきました。さらに調査したところ、夫が特定の女性と複数回ラブホテルに出入りしていることが判明しました。依頼者は深く傷つきましたが、子供が受験を控えていることもあり、夫とすぐに離婚することは難しい状況でした。他方、当該女性に対しては許せないという思いが強かったことから、不貞慰謝料を請求するべく、ご依頼を頂きました。
夫が妻(依頼者)以外の女性と継続的に不貞関係に及んでいたことから、妻から当該女性に対して慰謝料請求をしたところ、不貞慰謝料として100万円の支払いを受け、かつ、当該女性から夫に対する求償放棄を含む内容で示談したケース
ご相談の概要
解決に向けた活動
受任時点において、不貞相手の女性の氏名と携帯電話は判明していましたが、現住所が不明であったことから、弁護士会を通じて調査したところ、当該女性の住所地が判明しました。念のため住民票も確認したところ、当該住所地で間違いないことの裏付けが取れたことから、当該女性に対して、不貞慰謝料請求を通知しました。
請求後間もなく、当該女性にも弁護士が介入したことから、弁護士同士での交渉となりました。子供のため、依頼者は、当面夫との婚姻同居生活を継続するつもりであったことから、慰謝料のみならず、当該女性から夫に対する求償請求の放棄も希望されていました。これを受け、当該女性からは、求償放棄を約束するのであれば慰謝料を大幅に減額するよう求められました。これに対し、当方では、婚姻期間の長さや、不貞関係が2年以上もの長期に及んでいること等を指摘し、低額の慰謝料では済まされないと訴えました。そうしたところ、当該女性により、慰謝料として100万円を支払い、かつ、求償放棄の文言を入れることで構わないとの回答が得られたことから、依頼者も納得し、示談書を締結して解決となりました。
当該女性に対して不貞慰謝料請求の通知をしてから示談成立に至るまで、5ヶ月弱での解決となりました。
解決のポイント
不貞慰謝料請求において、特に不貞発覚後も婚姻同居生活を継続する場合、不貞をした配偶者に対する求償請求を放棄してほしいという話題が出ることがあります(不貞発覚後に別居・離婚となる場合、夫婦の収支も別となるのが通常であるため、求償放棄が話題に上がることはほとんどありません)。求償放棄をするということは、不貞をした配偶者に対して責任の分担を求めないということを意味しますので、被請求者より、請求金額を下げてほしいという要望が出てくることがままあります。本件もまさにそのような交渉経過をたどりましたが、不貞期間の長さや、不貞に関する証拠の強さが功を奏して、100万円の金額で示談することができました。
不貞慰謝料に関しては、慰謝料額の相場や、不貞慰謝料特有の論点をしっかりと把握した上で対応する必要がありますので、ご自身での対応に不安を感じる方は、京浜蒲田法律事務所の弁護士にお任せください。
その他の解決事例
依頼者である既婚者の男性が、配偶者以外の女性と同棲をしていたところ、依頼者側の事情で同棲生活を解消したところ、当該女性から婚約破棄の慰謝料等として500万円を超える請求がなされた事案において、婚約の不成立などを争って減額交渉を行った結果、50万円で示談となったケース
内縁関係婚約破棄慰謝料依頼者である男性には妻がいましたが、職場で知り合った女性と交際関係になり、同棲するようになりました。同棲生活は数年に上りましたが、ある時から依頼者が体調を崩すようになりました。依頼者は、当該女性が献身的に看護してくれるような様子ではなかったことから、同棲生活を解消し、病院に入院しました。すると、後日、弁護士を通じて当該女性から連絡がありました。その内容は、婚約関係の一方的な破棄に基づく慰謝料として300万円、同棲中に当該女性が依頼者に代わって立て替えた賃料相当額として数百万円、合計で500万円を超える請求(しかも一部請求)をするものでした。高額な請求に依頼者は困惑し、弁護士にご相談を頂きました。
妻の不貞が原因で離婚した夫(依頼者)が、不貞相手の男性に慰謝料を請求し、300万円一括払いという内容で示談したケース
不貞慰謝料別居離婚依頼者(夫・30代・会社員)と妻は婚姻歴8年弱の夫婦であり、子どもが2人(7歳、5歳)いました。
コロナ禍で外出自粛要請がある中、妻の外出頻度は多くなり、帰りの時間も終電や深夜での帰宅が多くなりました。また、家にいる時も、妻は一人でイヤホンをして台所に籠りがちになりました。依頼者が妻の荷物を整理していたところ、女性用の避妊具を発見しました。
ある時、依頼者と子ども達が既に就寝していたところ、妻が家に帰ってきて、ドア越しに妻が電話で誰かと話している声が聞こえました。その内容は「愛してる」等といったものでした。それを聞いた依頼者は、たまらず妻を問いただしたところ、飲食店で知り合った男性と不貞関係にあることを自白しました。
不貞が発覚したことにより、夫婦関係の修復は不可能な状態となり、夫婦は離婚しました。
他方、依頼者は、不貞相手の男性が許せないということで、不貞慰謝料請求のご依頼を頂きました。
依頼者である妻から夫の不貞相手である女性に対する慰謝料請求訴訟を提起し、主張・立証を尽くした結果、夫婦同居生活が続いている状況であったものの、慰謝料150万円の賠償をうける内容で和解となったケース
不貞慰謝料依頼者(妻・50代・専業主婦)と夫の間には子供が3人(長女、長男、二男。長女は婚姻により既に自立)おり、長男及び二男とともに家族4人で生活していました。ある日、依頼者は、自宅内で、夫を被告とする裁判記録があることを発見しました。その内容を見たところ、夫は、数年にわたり外国籍の女性と不貞関係にあり、その女性との間に、認知した子がいることが判明しました。その後、夫の携帯電話を確認したところ、その女性とのメールで卑猥なやり取りがされていることも明らかとなりました。
依頼者は、数年に及ぶ不貞の事実に加えて、その女性との間に認知した子がいることに愕然としました。依頼者は、不貞行為許すまじということで、不貞相手の女性に対して慰謝料を請求するべく、ご相談を頂きました。
依頼者である男性が交際相手の女性との入籍前に、当該女性が別の男性と肉体関係を持っていたことが判明したため、当該男性に対して損害賠償請求を請求したところ、50万円の損害賠償を受ける内容で示談したケース
内縁関係婚約慰謝料依頼者(男性)は、数年間交際した女性と婚姻の約束をしていましたが、入籍直前で、当該女性が別の男性と肉体関係を持っていることが発覚しました。依頼者は激しく動揺し、婚姻を破談にするか悩みましたが、当該女性は不貞の事実を素直に認め、謝罪したことから、当該女性とは予定どおり婚姻しました。
しかし、浮気相手である当該男性については、依頼者の存在を知りながら不貞の関係を続けていたことから、許すことはできないということで、弁護士にご相談を頂きました。
夫が妻(依頼者)以外の女性と不貞に及び、別居している状況で、妻側代理人として介入し、協議離婚が成立したケース
不貞慰謝料親権離婚養育費依頼者(妻・40代・公務員)と夫(40代・公務員)は、婚姻期間15年を超える夫婦であり、子どもが1人(13歳)いました。
夫が依頼者以外の女性と不貞関係に及んでいることが分かり、夫が出ていく形で別居となりました。別居後、依頼者と夫の間で離婚すること及び親権者を依頼者とすることは合意しましたが、それ以外の条件については決まっていませんでした。思春期である子どもは、父親が不貞していることを知り、精神的にショックを受けました。
子どものためにも、しっかりと約束事を決めて離婚したいということで、ご相談を頂きました。