依頼者(夫・40代・会社員)と妻は、婚姻期間10年を超える夫婦であり、子供が2人いました(長女及び二女、いずれも小学生)。依頼者は、妻との婚姻生活において、妻から心無い発言を受ける他、家事でちょっとした失敗をした際に妻から嫌味を言われたり、嫌がらせをされたこと等が積み重なり、妻を一緒に生活することが苦しくなっていきました。仕事の都合で、依頼者のみ単身赴任することになりましたが、その単身赴任先で、依頼者は別の女性と不貞の関係となり、後々妻もこのことを知ることとなりました。
妻と一緒にいることはできないという思いが変わらなかったため、依頼者は妻に対して離婚を切り出しましたが、取り合ってもらえませんでした。そこで、何とか離婚したいということで、ご依頼を頂きました。
有責配偶者である夫から妻に対して協議離婚を要請し、相当程度の経済的補償をする内容で、協議離婚が成立したケース
ご相談の概要
解決に向けた活動
依頼者が不貞関係に及んでおり、このことを妻も知っていること、子供2人の年齢等から見て、離婚訴訟となった場合、いわゆる有責配偶者の評価を受け、離婚請求認容のハードルはかなり高くなる可能性がありました。
そこで、協議離婚交渉で着手することにしました。子供が小学生ということもあり、妻は離婚を拒否することが予想されたことから、依頼者と事前に相談の上、経済面では相当程度の補償をする内容で離婚を求めることにしました。具体的には、養育費はいわゆる算定表に基づく金額であるものの、子供が22歳に達した後の3月まで払う内容としました。また、財産分与について、妻や子供が住むマンション(住宅ローン付)や車、生命保険等の名義を妻に変更する等の内容を提案しました。あとは、不貞に係る慰謝料として相当額の支払いも提示しました。
この通知の後、妻本人と連絡を取りましたが、やはり、不貞をした依頼者からの離婚には納得できない、子供もいるので離婚後(特に離婚後数年間)の生活が不安であるなどとして、離婚には消極的でした。そのため、通知を送った後の一定期間は、協議が停滞しました。それでも、依頼者は離婚をご希望であったことから、離婚後の数年間について、経済的な補償を上乗せする方針にて、再度提案をしました。そうしたところ、妻にも弁護士が介入しました。従前どおり、離婚には消極的でしたが、相応の経済的補償が約束されるのであれば、離婚に合意する余地があるとの見解が示されました。その内容は、離婚後数年間の養育費の上乗せ、慰謝料額の上乗せ等、依頼者の経済的負担は決して軽くないものでしたが、依頼者が妻からの提示内容を受け容れると決断されたことから、離婚条件が大方整いました。その後、弁護士において公正証書の案を作成し、双方の弁護士が公証役場に出頭し、公正証書作成、協議離婚成立となりました。
解決のポイント
有責配偶者からの離婚請求について、最高裁判例では、原則としてその請求は認められず、例外的に、別居期間が長期であることや、未成熟子がいないこと、精神的・経済的に苛酷にならないことといった要件を満たす場合に限り、離婚請求が認められるとされています。
本件では、協議離婚で解決となったケースですが、有責配偶者からの離婚訴訟で離婚となった実績もあります。同じような境遇でお悩みの方は、京浜蒲田法律事務所の弁護士にご相談ください。
その他の解決事例
妻が夫から離婚調停を申し立てられ、子供の親権や養育費の支払いが求められたのに対し、妻から子供の監護状況や将来の監護方針等を説明することにより、妻を親権者とする内容で調停離婚が成立したケース
別居親権離婚面会交流養育費依頼者(妻・30代・兼業主婦[事務職])と夫は婚姻歴約7年の夫婦であり、子供が1人(長男・小学生)いました。子供が生まれた当時、依頼者は専業主婦であり、夫の実家で夫の両親と一緒に生活をしていました。子供が2歳になる前の時点で、依頼者は仕事に復帰をしましたが、夫婦共働きで依頼者も仕事のため家を空けるようになったことについて、夫や義理の母親はよく思っていなかったようでした。
この依頼者の仕事を巡って、夫婦間さらには義理の両親との間で考え方の相違が生じ、関係がぎくしゃくしてしまいました。夫が仲裁に入ることもなく、次第に信頼関係が失われ、依頼者が子供を連れて夫の実家を出る形で別居しました。
別居後、夫から夫婦関係の修復(円満)を求められましたが、依頼者はこれを断っていました。そうしたところ、円満を断念した夫が、今度は離婚調停を申し立ててきました。夫は弁護士を立てていたことから、依頼者も弁護士介入を希望され、ご依頼を頂きました。
子供が生まれたことをきっかけとして妻が実家に依存するようになり、別居となった事案において、夫から離婚調停を申し立て、将来における減収や妻の潜在的稼働能力を踏まえて養育費が算定されたケース
別居親権財産分与離婚面会交流養育費依頼者(夫・30代・会社員[調理師])と妻は、婚姻歴5年弱の夫婦であり、子供が1人(長男2歳)いました。依頼者と妻は2人で夫婦生活を送っていましたが、同じ県内に妻の実家があり、比較的帰省は容易な状況でした。妻が子供を妊娠し、出産することになって以降、妻は頻繁に実家に帰り、妻の両親の援助を受けるようになりました。依頼者は、仕事の都合で県外に行くこともあり、妻の実家に援助を求めることもしょうがないと感じていましたが、次第に、実家依存症ではないかと思う程、妻は実家にいるようになりました。そして、ある時、妻から依頼者に対し、依頼者と住んでいた家には戻りたくない、このまま実家で生活すると告げられ、実家帰省のはずが、そのまま別居となりました。
依頼者は妻に対し、何度も、子供と一緒に戻ってきてほしいとお願いをしましたが、実家にいる方が安心だから等の理由で応じてもらえませんでした。依頼者はあくまでも関係修復(円満)を求めていましたが、妻の気持ちが変わる気配が全くなかったことから、この状態では婚姻関係を続ける意味がないとして、ご相談を頂きました。
妻から夫の不貞相手である女性に対して慰謝料請求訴訟を提起し、不貞関係が長期間に及んでいることや、当該女性の開き直りのような態度を指摘した結果、慰謝料として150万円の支払いを受ける内容で和解となったケース
不貞慰謝料依頼者(妻・40代・専業主婦)と夫(40代)の間には子供が2人(長男18歳、二男14歳)おり、長男及び二男とともに家族4人で生活していました。依頼者は、かねてより、夫に女性の影を感じていました。そこで、依頼者が夫の携帯電話を確認したところ、夫が依頼者以外の女性と不貞関係に及んでいることを疑わせるメールを発見しました。これに基づき依頼者が夫を問いただしたところ、5年以上にわたり、特定の女性と、当該女性の自宅や単身赴任先で不貞関係に及んでいることを自白しました。
当該女性は、依頼者が学生時代の時の知り合いであったことから、尚更依頼者は不貞行為を許容することができませんでした。子供達の存在や、依頼者の健康上の理由から、別居・離婚は困難であったことから、当該女性に対して慰謝料を請求すべく、ご依頼を頂きました。
夫が妻(依頼者)以外の女性と継続的に不貞関係に及んでいたことから、妻から当該女性に対して慰謝料請求をしたところ、不貞慰謝料として100万円の支払いを受け、かつ、当該女性から夫に対する求償放棄を含む内容で示談したケース
不貞慰謝料依頼者(妻・50代・パート)と夫は婚姻歴20年近くの夫婦であり、未成年の子供が2人いました。依頼者は、夫に女性の影を感じたため、確認したところ、夫の携帯電話から別の女性のメールのやり取りが出てきた他、ラブホテルの割引券等もでてきました。さらに調査したところ、夫が特定の女性と複数回ラブホテルに出入りしていることが判明しました。依頼者は深く傷つきましたが、子供が受験を控えていることもあり、夫とすぐに離婚することは難しい状況でした。他方、当該女性に対しては許せないという思いが強かったことから、不貞慰謝料を請求するべく、ご依頼を頂きました。
依頼者である女性が既婚者である男性と不貞関係となり、当該男性の妻から慰謝料として400万円の請求がなされた事案において、弁護士介入して慰謝料の減額交渉を行った結果、110万円で示談となり、300万円近く減額したケース
不貞慰謝料依頼者である女性は、勤務先で知り合った男性から、男女交際を求められました。依頼者は、当該男性が既婚者であることを知っていたため、これを断っていました。しかし、当該男性が熱烈にアピールしてきたことに根負けし、不貞関係となりました。両者の不貞関係は数年に及びました。ある日、当該男性の妻が、当該男性の使用するパソコンを確認したところ、依頼者との不貞関係を示すものが出てきたことにより、不貞が発覚しました。妻から依頼者に対して弁護士を通じて連絡があり、慰謝料として400万円の請求を受けました。依頼者は対応に困り、弁護士にご相談を頂きました。