依頼者(妻・60代・専業主婦)と夫(70代)は、婚姻期間40年を超える夫婦であり、子供(長女)が1人いました。長きにわたる婚姻期間において、夫の自己中心的な性格、依頼者や長女に対する無関心さ等を理由として、夫婦間での愛情・信頼関係が喪失しました。その結果、依頼者が単身で家を出る形で別居し、夫婦別居の状態が10年以上続きました。依頼者は、一貫して離婚を求めていましたが、夫はまともに取り合ってくれなかったことから、離婚協議は進展しませんでした。
そこで、弁護士が介入することで、停滞している離婚協議を進めたいというご希望を頂き、ご依頼となりました。
婚姻40年超えの夫婦が、離婚協議が進展しないまま長期の別居状態続いている場合において、妻の代理人として弁護士介入した後、協議が進展し、協議離婚が成立したケース
ご相談の概要
解決に向けた活動
別居状況からして、離婚訴訟となった場合には離婚が認容される可能性は十分にあると感じたことから、その旨を夫に通知するとともに、財産分与として婚姻後に購入した夫婦共有名義の自宅(夫及び長女が居住)の売却清算、及び離婚時年金分割を求めました。これに対し、夫は、代理人を通じて、離婚自体は否定しないものの、長女が疾患を有すること等の理由から、自宅は売却せずに住み続けたい、年金分割も否定はしないものの、通常の0.5の按分割合を下げてもらいたいことなどを訴えました。この夫の気持ちを受け、依頼者は、自宅は売却せずに夫と長女が居住することを受け入れました。そのため、一定の交換条件を付した上で、自宅は夫名義とすることを承諾するとともに、年金分割については、0.5の按分割合から修正すべき事情はないということを再度通知しました。そうしたところ、夫から、再度年金分割について修正の余地がないかとの申し出がありましたが、夫婦間の事情を補足的に説明・主張したところ、最終的に、0.5の分割割合とすることに承諾しました。
離婚条件について大筋合意となったことから、弁護士において公正証書の原案を作成しました。お互いが原案の内容を確認した上で、他の必要書類も揃えた上で、公証役場に提出しました。その後、双方の弁護士が公証役場に赴き、正式に公正証書を作成し、協議離婚が成立しました。最初に夫に対して離婚を求める旨の通知をしてから、約4ヶ月で解決となりました。
解決のポイント
本件では、夫婦共有名義の不動産の処理をどのようにするかで、夫婦の見解が対立することが予想されました。もっとも、夫の意見を受け、依頼者において冷静に判断して頂いたおかげで、そこまで紛糾することなく、離婚協議が進展していきました。
本件のように、当事者のみの協議では、感情がぶつかり合って理性的な話ができない、あるいはどちら一方がまともに取り合おうとしない(はぐらかす)等によって、離婚協議が進展しないということも珍しくありません。そのような場合、弁護士が、第三者的視点を持ちながらご本人の代理人として介入し、離婚条件を明示することによって、停滞していた協議が進みだすということもあります。離婚協議が進まずお悩みの方は、ご自身で抱え込まずに、京浜蒲田法律事務所の弁護士にお任せください。
その他の解決事例
依頼者と婚約関係にあった男性から、依頼者の生い立ちや国籍を理由に婚約を破棄された事案において、示談交渉が決裂し、訴訟提起したところ、120万円で和解となったケース
婚約破棄男女問題依頼者(女性・20代)と相手方の男性(20代)は、数年にわたり同棲し、交際関係を継続していました。依頼者は外国籍であり、また、元配偶者との間に子供がいましたが、当該男性はこれらを理解した上で、交際していました。双方の両親に対して将来婚姻する旨の挨拶も済ませ、当該の男性の実家で、男性の両親等と生活をともにすることになりました。
しかし、ある日、当該男性の親から、突然、依頼者の外国籍(さらには当該外国での生活状況)や、子供の存在を引き合いに出し、婚姻することは許さないと告げられてしまいました。依頼者としては、当該男性に助けを求める他ない状況でしたが、当該男性は依頼者を庇うどころか、親を裏切ることはできないとして、婚約は破談となってしまいました。
依頼者は、当該男性(及びその親)を許すことができないとして、ご相談を頂きました。
妻が夫(依頼者)以外の男性と不貞に及んでいたことが発覚し、一旦は不貞関係を止めると約束したにもかかわらず、再度同じ男性と不貞に及んでいたことが発覚したため、夫は妻と離婚し、当該男性に対して慰謝料請求をしたところ、示談交渉で240万円の一括払いという内容で示談が成立したケース
不貞慰謝料離婚依頼者(夫・30代・会社員)と妻は婚姻歴10年近くの夫婦であり、未成年の子供が2人いました。妻は、依頼者と同じ会社の別の既婚男性と不貞していたところ、当該男性の妻から依頼者に対し、不貞関係にあることが報告されたことにより、不貞の事実が発覚しました。不貞をした両当事者は不貞関係を認め、関係を解消すると約束しました。ところが、後になってふたたび依頼者の妻と当該男性が不貞関係を継続していることが判明しました。
これにより、依頼者と妻の婚姻関係は破綻し、父親である依頼者を親権者とする形で離婚しました。他方、依頼者は、当該男性に対して断固許せないという思いであったことから、不貞慰謝料請求をするべく、ご依頼を頂きました。
妊娠中絶をきっかけとして、交際相手の女性から100万円を超える慰謝料の請求や、職場への押しかけを告げられている状況において、弁護士が窓口対応し、請求金額を減額した上で、交際関係を終了するという内容で合意したケース
慰謝料男女問題依頼者である男性は、共通の趣味をきっかけに相手方である女性と知り合い、交際関係に発展しました。二人は婚姻していませんでしたが、ある時当該女性の妊娠が発覚しました。二人で話して中絶することにしましたが、妊娠・中絶の一連の流れをきっかけとして、両者の間で対立が生じるようになりました。感情が高ぶった相手方からは、慰謝料として150万円を請求されるとともに、慰謝料の支払いや謝罪等に誠実に応じない場合は、依頼者の職場に行くなどと告げられるようにもなりました。
当初は依頼者本人で対応されていましたが、もはや自分だけでは対応しきれないと考え、弁護士にご相談を頂きました。
長年内縁関係が続いた後、夫の入院をきっかけとして妻(依頼者)に対して内縁関係の解消が求められたため、財産分与等を求めて交渉を行った結果、内縁関係の解消に伴う解決金として夫から1800万円の支払いを受けるとともに、同居していた家について相当期間の明渡猶予を認める内容で合意したケース
内縁関係慰謝料男女問題財産分与依頼者(60代女性)と相手方の男性は、十数年にわたって内縁関係(事実婚関係)にあり、依頼者は、当該男性が賃借人の物件に住み、依頼者の家族も交えた交流をしていました。しかしある時、当該男性は体調不良を訴え、当該男性の実家に一時戻りました。その後当該男性は入院することになりましたが、当該男性の兄妹の思惑等もあり、一切会うことができなくなってしまいました。
依頼者は当該男性との内縁関係の継続を希望し、入院している当該男性と面会したいということで、ご相談を頂きました。
婚姻40年超えの夫婦が、離婚協議が進展しないまま長期の別居状態続いている場合において、妻の代理人として弁護士介入した後、協議が進展し、協議離婚が成立したケース
財産分与離婚離婚時年金分割依頼者(妻・60代・専業主婦)と夫(70代)は、婚姻期間40年を超える夫婦であり、子供(長女)が1人いました。長きにわたる婚姻期間において、夫の自己中心的な性格、依頼者や長女に対する無関心さ等を理由として、夫婦間での愛情・信頼関係が喪失しました。その結果、依頼者が単身で家を出る形で別居し、夫婦別居の状態が10年以上続きました。依頼者は、一貫して離婚を求めていましたが、夫はまともに取り合ってくれなかったことから、離婚協議は進展しませんでした。
そこで、弁護士が介入することで、停滞している離婚協議を進めたいというご希望を頂き、ご依頼となりました。