依頼者(夫・50代・薬剤師)と妻(40代・専業主婦)は、婚姻期間20年を超える夫婦です。子供は2人おり(長女及び長男)、いずれも成人し、大学に進学している状況でした。長女を出産した後から、妻はヒステリックに怒ることが多くなり、それに伴い夫婦喧嘩も増えるようになりました。また、家計は妻が管理していたところ、使途不明の金銭消費があり、夫婦間の信頼関係に亀裂が走りました。他方、依頼者は、妻以外の女性と不貞関係に及び、後に不貞の事実が明らかとなりました。依頼者は不貞の事実を認めて謝罪し、当該女性との関係を解消しました。ところが、不貞に起因する妻の依頼者に対する不信感は払拭されず、依頼者の行動を事細かくチェックするようになりました。依頼者は、妻に監視されているかのような状況を疎ましく感じ、自分一人が家を出て行く形で別居するに至りました。
別居の状態は6年以上続き、子供2人とも大学生になったことから、依頼者から妻に対して離婚を求めましたが、妻は一貫して離婚を拒否しました。そこで、離婚実現に向けて、弁護士にご相談を頂きました。
有責配偶者である夫から妻に対して離婚訴訟を提起し、夫の離婚請求が認められたケース
ご相談の概要
解決に向けた活動
依頼者が不貞に及んでいたことは事実でしたが、不貞の発覚及び不貞関係解消の時点から別居する時点まで数年の時間が経過していました。そこで、訴訟では、依頼者は有責配偶者に当たらないという主張をするとともに、有責配偶者を認められた場合に備えて、別居期間は6年以上続いていること、大学に進学した子供たちは未成熟子に当たらないこと、別居以来、依頼者が毎月数十万円もの婚姻費用を欠かさず払っている他、子供の大学入学金も負担し、将来の養育費の支払い、依頼者名義のマンションの分与等も約束していることから、離婚を認めても妻は精神的、経済的に苛酷にならないとして離婚を求めました。これに対し、妻は、別居後も修復を求めていたことから婚姻関係は破綻していないこと、仮に破綻しているとすれば依頼者は有責配偶者に当たること、妻は専業主婦であり離婚をすれば経済的に困窮することは避けられないことから、離婚請求は否定すべきであると反論しました。第一審で双方が主張や立証を提出する中、和解離婚の可能性も探りましたが、妻の離婚拒否の姿勢が変わらなかったことから、和解成立はなりませんでした。
当事者双方の尋問手続を経て判決が出され、離婚請求が認容されました。しかも、依頼者の不貞関係が原因で妻の不信感が増長されたものの、直接の別居(破綻)原因は、妻による監視(精神的な圧迫)にあるとして、依頼者は有責配偶者に当たらないという判断でした。
第一審の判決を受けて、妻が控訴しました。控訴審でも和解成立とならず、判決となりました。控訴審においては、依頼者は有責配偶者に当たることは否定できないが、別居は既に6年以上に及んでいること、未成熟子はいないこと、将来においても、依頼者による経済的援助が期待できるなどとして、離婚請求が認められました。
解決のポイント
一方配偶者に不貞の事実があり、これが別居の原因となっている場合、有責配偶者の評価を受ける可能性は高いと考えられます。もっとも、不貞発覚から別居までの期間、その間の夫婦や家族間での交流の有無、不貞相手との関係解消の有無などの要素如何によっては、有責配偶者に当たらない、あるいは有責配偶者に当たるとしても必ずしも有責性が高いとは言えない(離婚請求を認めてよいといった評価に繋がる可能性もあります。有責配偶者に当たるか否かの判断はケースバイケースになりますので、京浜蒲田法律事務所の弁護士にお問い合わせください。
その他の解決事例
婚姻も視野に入れていた特定の男性と男女交際していたところ、実は当該男性が既婚者で子供もいることが判明し、そのことを秘匿されていた事案において、損害賠償請求の結果、80万円の賠償を受ける内容で示談したケース
婚約破棄慰謝料男女問題依頼者である女性は、相手方の男性が独身であることを前提に、交際関係を継続していました(当該男性からは、独身であることを前提としたラインの返信等がありました。)。ところが、依頼者の思いとは裏腹に、婚姻の話は進まなかったところ、ある時、当該男性に配偶者(妻)がおり、さらには、妻との間に子供もいることが判明しました。
依頼者は、妻や子供がいることを秘匿され、独身であると偽られたことについて傷つき、当該男性に別れを告げました。その上で、嘘をついたことに対する謝罪や損賠賠償を求めるべく、弁護士にご相談を頂きました。
妻に対して協議離婚を求めたところ、500万円を超える金額を請求されたのに対し、請求金額への反論を行い、請求金額の10分の1以下である50万円を支払う内容で協議離婚が成立したケース
別居慰謝料離婚依頼者(夫・20代)と妻は婚姻してからまだ日が浅い状態でしたが、仕事の都合等により同居はしていませんでした。また、子どもの妊娠・中絶を巡って繰り返し衝突が生じる状況でした。妻は妊娠・中絶に起因する慢性的な体調不良を訴えては、その深刻さを依頼者に伝える他、原因を依頼者に転嫁するなどしましたが、診断書等の客観的な資料は何も提示されませんでした。
また、依頼者が病院への同行や入院等を提案しても妻は聞く耳を持たない状態でした。家族等周囲に人間に相談することも止められました。
そうした状況で依頼者は精神的に追い詰められ、妻と離婚すべく、ご相談を頂きました。
依頼者である妻から夫の不貞相手である女性に対する慰謝料請求訴訟を提起し、主張・立証を尽くした結果、夫婦同居生活が続いている状況であったものの、慰謝料150万円の賠償をうける内容で和解となったケース
不貞慰謝料依頼者(妻・50代・専業主婦)と夫の間には子供が3人(長女、長男、二男。長女は婚姻により既に自立)おり、長男及び二男とともに家族4人で生活していました。ある日、依頼者は、自宅内で、夫を被告とする裁判記録があることを発見しました。その内容を見たところ、夫は、数年にわたり外国籍の女性と不貞関係にあり、その女性との間に、認知した子がいることが判明しました。その後、夫の携帯電話を確認したところ、その女性とのメールで卑猥なやり取りがされていることも明らかとなりました。
依頼者は、数年に及ぶ不貞の事実に加えて、その女性との間に認知した子がいることに愕然としました。依頼者は、不貞行為許すまじということで、不貞相手の女性に対して慰謝料を請求するべく、ご相談を頂きました。
夫からのモラルハラスメントに耐え兼ねて、妻が子供を連れて別居をした事案について、離婚協議段階では夫が何らの応答もしなかったことから、離婚調停を申し立てたところ、計2回の調停期日によって、妻を親権者とし、相当額の養育費を受ける内容で調停離婚が成立したケース
別居婚姻費用親権財産分与離婚面会交流養育費依頼者(妻・40代・専業主婦)と夫は、婚姻歴約3年の夫婦であり、子供が1人(長女1歳)いました。婚姻同居中、依頼者は、夫から度々「底辺の人間だ」、「誰のおかげで生活できてると思ってるんだ」等の言葉による嫌がらせ(モラルハラスメント)を受けていました。また、生活費は夫が管理していたところ、家族の生活費のために多額の借金を背負っており、依頼者にその負担を求めたりもしていました。こうした状況に絶えかね、依頼者は子供を連れて別居しました。
別居直前の時期に依頼者からご相談を頂き、継続的なモラハラによって夫に恐怖心を抱いていたことから、ご本人に代わって弁護士が代理することになりました。
依頼者である男性が交際相手の女性との入籍前に、当該女性が別の男性と肉体関係を持っていたことが判明したため、当該男性に対して損害賠償請求を請求したところ、50万円の損害賠償を受ける内容で示談したケース
内縁関係婚約慰謝料依頼者(男性)は、数年間交際した女性と婚姻の約束をしていましたが、入籍直前で、当該女性が別の男性と肉体関係を持っていることが発覚しました。依頼者は激しく動揺し、婚姻を破談にするか悩みましたが、当該女性は不貞の事実を素直に認め、謝罪したことから、当該女性とは予定どおり婚姻しました。
しかし、浮気相手である当該男性については、依頼者の存在を知りながら不貞の関係を続けていたことから、許すことはできないということで、弁護士にご相談を頂きました。